銀座・日本橋・月島・築地(中央区)エリアで深夜営業許可を取得する方法【行政書士解説】

バーや居酒屋など、酒類の提供をメインとするお店が『午前0時~午前6時』の間に営業を行う場合は、営業開始の10日前までに管轄の警察署へ『深夜酒類提供飲食店営業営業開始届出』を提出する必要があります。この手続きは一般的に『深夜営業許可』と呼ばれる事が多いですが、正確には届出手続きとなります。

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中央区で深夜酒類提供飲食店の営業を開始する最大の経営上のメリットは、非常に高い購買力を備えた客層と、昼夜を問わない圧倒的な集客力にあります。日本を代表する高級街である銀座や新橋に隣接する勝どき・月島エリアは、富裕層や接待需要、夜遅くまで飲むビジネスパーソンが多く、高客単価での営業が期待できます。

さらに、タワーマンションの開発が進む月島や勝どき、晴海などの臨海エリアは高所得世帯の人口が急増しており、近隣住民の「深夜の締めの一杯」や休日前の深夜需要を安定して取り込めます。また、伝統と近代化が融合する日本橋や八丁堀周辺では、オフィス街の宴会二次会から近隣マンション住民の日常使いまで幅広いニーズが存在します。

ビジネスパーソンから地元住民まで安定した夜間・深夜人流が存在するため、リピーターを獲得しやすく、高い収益性を維持した店舗経営が可能です。

このページでは、中央区エリアで深夜酒類提供飲食店の営業開始を予定しているオーナー様に向けて許可取得に役立つ情報を紹介させていただきます。

深夜営業許可取得が必要な店舗について

深夜酒類提供飲食店営業とは、深夜帯(午前0時~午前6時の間)にかけて酒類の提供を主とする飲食店の事です。『酒類の提供を主とする』ので、飲食を主とする『牛丼屋』や『ラーメン屋』などはこれに該当しません。

『レストラン』と銘打っていても、大半のお客さんがお酒を飲みながらくつろいでいるようなお店は深夜酒類提供飲食店営業に該当します。判断が付かない場合は、管轄の警察署へ相談することをお勧めします。

✅酒類の提供が主で、午前0時以降も営業する場合は深夜営業許可が必要!

注意点として、『ガールズバー』や『コンカフェ』の営業を予定している場合ですが、『接待行為』をする場合は『風営法1号許可』の取得が必須となります。カウンター越しの接客であっても、特定の客と談笑をしたり、カラオケのデュエットを歌ったり、ゲームをしたりといった行為は全て『接待行為』にあたります。令和7年の法改正以降、取締りが厳しくなっているようなので、ご注意ください。

ガールズバーやコンカフェの営業ついてはこちらのページもご参照ください。

 

深夜酒類提供飲食店営業を行うための条件

物件契約前に絶対に確認していただきたい事があります。それは『用途地域』の確認についてです。
深夜酒類提供飲食店営業はどこでも行えるわけではなく、「営業をしても良いエリア」と「営業を認められていないエリア」があります。営業を認められていないエリアでは何をどう頑張っても深夜営業はできません。物件契約前によく確認をしましょう。

用途地域についてはこちらのページを参照してください。

『商業地域』や『近隣商業地域』『準工業地域』『工業地域』であれば問題なく営業できますが、営業所の一部が『住居系地域』に入り込んでいると深夜営業はできません。用途地域は建物単位で決められているわけではないので、「建物の大半は近隣商業地域に入っているが、一部分が住居系地域に入り込んでいる」といったケースも存在します。

✅物件が『商業地域』『近隣商業地域』『準工業地域』『工業地域』にあるか確認!

東京都内の用途地域については、都市整備局のホームページから確認できます。

 

内装工事前の確認事項

深夜酒類提供飲食店を開業する際には『飲食店営業許可を取得するための設備基準(調理場とトイレ部分)』と『深夜営業をする上での設備基準(主に客室)』を満たしている必要があります。各手続のチェックポイントは以下の通りです。

飲食店営業許可の設備基準

飲食店営業許可の設備基準について、以前は各自治体による独自の基準がありましたが、令和3年の法改正以降は全国で基準が統一されました。ただし、法律の解釈については各自治体や検査官の主観が入りますので、図面を持参しての事前相談は行った方が良いと思います。
主に保健所検査の際に確認されるポイントは以下の通りです。

  • シンクがあるか ※店舗の規模に応じた大きさ及び個数が必要(料理をする場合は2槽以上必要)
  • 従業員手洗いがあるか ※大きさ(外形・W36 D28)L5サイズ推奨
    ※ハンドル蛇口式は不可(レバー式・足踏み式または自動)なお、レバー式の場合は「肘」を使って水を出せる事 レバーの長さ15㎝程度推奨
  • 手洗いに消毒装置(ハンドソープ)の設置があるか
  • 冷蔵・冷凍設備があるか
  • 冷蔵・冷凍設備に温度計はあるか
  • お湯が出るか ※必須ではないが、必要に応じて求められる。料理をする場合は検査時にお湯が出るようにしてください。
  • 調理場内の床・壁は耐水性のものか ※簡易な営業の場合は斟酌の余地あり
  • 調理場と客席の境に扉などがあるか(スウィングドア)※簡易な営業の場合は斟酌の余地あり
  • 調理場の天井は清掃しやすい構造であるか(配管などが剥き出しでない)
  • 食品の保管場所があるか(戸棚など)
  • トイレがあるか、トイレに専用の手洗いがあるか(外形・W36 D28)※L5推奨
  • 店内に換気設備があるか

✅設備に問題がないか、工事開始前に確認!

飲食店営業許可には『通常の営業許可』と『簡易な営業許可』の2種類があります。『簡易な営業許可』は店内にて調理を行わない場合、例えばお酒と乾きもののみを提供するバーなどが該当します。『簡易な営業』許可の場合は設備基準が多少緩和されます。詳しくはこちらの記事をご参照ください。

 

深夜酒類提供飲食店営業の設備基準

次は深夜営業(午前0時~午前6時の間)を行う際に決められている設備基準についてです。こちらも工事開始前に必ず確認しましょう。特に個室や見通しについてはかなり重要になります。

  1. 客室の床面積は、一室の床面積を9.5㎡以上とすること。ただし、客室の数が一室のみである場合は、この限りではない。
  2. 客室の内部に見通しを妨げる設備(高さ1メートルを超えるもの)を設けないこと。
  3. 善良の風俗又は清浄な風俗環境を害するおそれのある写真、広告物、装飾その他の設備を設けないこと。
  4. 客室の出入口に施錠の設備を設けないこと。ただし、営業所外に直接通ずる客室の出入口については、この限りでない。
  5. 営業所内の照度が20ルクス以下とならないように維持されるため必要な構造又は設備を有すること。※20ルクス以下に調節できるスライダックスは不可
  6. 騒音又は振動の数値が条例で定められた基準に満たないように維持されるため必要な構造又は設備を有すること。

✅設備に問題がないか、工事開始前に確認!

後々問題になる事が多いパターンとしては、『9.5㎡未満の個室を作ってしまった』『腰壁の高さが1メートル以上ある』『カウンターチェアの高さが1メートル以上ある』『個室に鍵を付けてしまった』といったところでしょうか。
特に客室面積9.5㎡未満の個室については、午前0時~午前6時の間は使用できなくなりますので、ご注意ください。

 

保健所へ飲食店営業許可申請

設備に問題がなければ、保健所窓口で飲食店営業許可申請手続きをします。
以下の書類を中央区保健所生活衛生課窓口へ提出します。

  1. 営業許可申請書 ※中央区HPにてダウンロード可能
  2. 施設の構造および設備を示す図面:2部
  3. 水道水、専用水道、簡易専用水道以外の水を使用する場合は、水質検査成績書(コピー可)
  4. 申請手数料(飲食店営業は18,300円)
  5. 食品衛生責任者の資格を証明するもの(調理師免許・食品衛生責任者手帳等)

警察への深夜営業届出を急いでいる場合は、保健所の申請時に『証明書』を貰っておきましょう。手続き時に「証明願いを提出したい」と言えば、証明願いの用紙を貰えます。記入した証明願いを提出し手数料(300円程度)を支払うと、『証明書』が貰えます。保健所検査を受ける前であっても、『証明書』があれば警察の手続きを先に行うことが出来ます(※稀に申請時点での証明書では受理されない事があるため、事前に警察署へ確認をしてください)。

✅警察手続きを急いでいる場合は『証明書』を貰う!

申請が受理されればその場で営業所の検査日が決まります。工事が完了する前であっても申請はできますが、検査時には調理場とトイレは完成している必要があります。

検査に問題がなければ1~2週間程度で許可書が交付されます。

保健所手続きについては、こちらのページでより詳しく説明していますのでご参照ください。

 

警察署へ深夜営業の届出

保健所の手続きが完了したら、次は警察署への届出をします。深夜営業の届出は「深夜営業開始の10日前までに届出をする」という決まりがあるため、届出の10日後からでないと深夜(午前0時~午前6時の間)営業の開始は認められません。
まずは管轄の警察署を調べましょう。管轄外の警察署へ書類を提出しても受理されません。

管轄の警察署を調べる

東京都千代田区を管轄する警察署は、以下の計4署です。

中央警察署
住所:〒103-0026 東京都中央区日本橋兜町14番2号
電話番号:03-5651-0110
管轄場所:日本橋本石町1丁目から4丁目、日本橋本町1丁目から4丁目、日本橋室町1丁目から4丁目、日本橋小舟町、日本橋堀留町1丁目から2丁目、日本橋大伝馬町、日本橋小伝馬町、日本橋1丁目から3丁目、八重洲1丁目から2丁目、日本橋兜町、日本橋茅場町1丁目から3丁目、京橋1丁目から3丁目、新川1丁目から2丁目、八丁堀1丁目から4丁目

久松警察署
住所:〒103-0005 東京都中央区日本橋久松町8番1号
電話番号:03-3661-0110
管轄場所:日本橋久松町、日本橋浜町1丁目から3丁目、日本橋富沢町、日本橋人形町1丁目から3丁目、日本橋小網町、日本橋蛎殻町1丁目・2丁目、日本橋馬喰町1丁目・2丁目、東日本橋1丁目から3丁目、日本橋横山町、日本橋中洲、日本橋箱崎町

築地警察署
住所:〒104-0045 東京都中央区築地1丁目6番1号
電話番号:03-3543-0110
管轄場所:銀座1丁目から8丁目、築地1丁目から7丁目、浜離宮庭園、新富1丁目から2丁目、入船1丁目から3丁目、湊1丁目から3丁目、明石町

月島警察署
住所:〒104-0052 東京都中央区晴海3丁目16番14号
電話番号:03-3534-0110
管轄場所:臨海町、月島1丁目から4丁目、勝どき1丁目から6丁目、豊海町、晴海1丁目から5丁目、佃1丁目から3丁目

生活安全課へ書類の提出

管轄の警察署が分かったら、生活安全課へアポを取りましょう。警察署へ電話をして「飲食店の深夜営業手続きをしたい」と伝えると生活安全課へ繋いでくれます。最近は音声ガイダンスを使用する警察署も多くなっています。音声ガイダンスの場合は、『風営法に関する手続き』の担当に繋ぎます。

深夜営業届出に必要な書類

以下の書類を用意して生活安全課の窓口へ提出します。

  1. 届出書
    正式名称は「深夜における酒類提供飲食店営業営業開始届出書」といいます。雛型を警視庁ホームページにてダウンロードができます。
  2. 営業の方法
    営業時間や提供する飲食物の種類、遊興をさせる場合はその内容と時間など、必要事項を記入する書類です。こちらも警視庁ホームページにてダウンロードができます。
  3. 各種図面(平面図・求積図・音響照明図)
    不動産屋さんから契約時に貰った見取図や、内装業者の作成した施工図面をそのまま提出しても受理されません。手続き用の図面一式を作成する必要があります。この図面が深夜営業手続きの最大の難所です。
    ご自身で手続きされる場合であっても、図面の作成だけは専門の行政書士へ作成依頼されるのが一番早いと思います。
    図面について詳しくはこちらの記事をごらんください
  4. 住民票
    届出者の住民票を添付します。
    住民票は『本籍記載あり』『個人番号記載なし』かつ発行から3ヶ月以内のものをご用意ください。
    ※法人にて届出をする場合は、登記されている役員全員分の住民票が必要になります。
  5. 飲食店営業許可書のコピー
    保健所にて交付される飲食店営業許可書のコピーを添付します。
    東京都にて申請する場合は、営業許可書の交付前であっても「証明書」を添付すると受理してもらえる場合もあります。
    ※「証明書」とは、保健所の発行する飲食店営業許可の申請中であること、またはを取得済であることを証明する書類です。保健所の申請・検査から許可書の交付まで2~3週間程度かかる場合があるため、証明書にて届出をすると空白期間を短縮することができます。
  6. 定款のコピー ※法人にて届出の場合のみ必要
    法人名義にて届出をする場合は定款のコピーを提出する必要があります。
    定款は会社の設立時に作成し、変更があった場合は都度修正を加える必要があります。登記内容と定款の内容に相違がある場合は修正しておきましょう(特に本店所在地の記載が違う事や、目的が修正されていない事が多いです)。
  7. 履歴事項全部証明書 ※法人にて届出の場合のみ必要
    登記情報が記載された「履歴事項全部証明書」の添付が必要です。
    こちらも住民票と同様に発行から3ヶ月以内のものを添付します。
  8. 賃貸借契約書のコピー
    店舗物件の「所在地」「名称」「構造」「使用目的」「賃貸人・賃借人」を確認するために添付が求められます。
  9. 使用承諾書
    物件所有者・物件管理者・物件賃借人などが届出者に対して「物件を深夜酒類提供飲食店営業店舗として使っていいですよ」という使用の承諾を証明する書類になります。法定書類ではありませんが、警察署によっては提出必須となります。
  10. メニュー表
    税込表示で作成します。『スタッフドリンク』や『サービス料』などの表記があると修正を求められますので、注意しましょう。

提出書類については、管轄警察署の方針や担当者の判断によって提出書類が追加される事があります。窓口の担当者が数年単位でいれかわるため、担当者の変わったタイミングで提出書類が変わる事があります。手続き前に電話等で確認を取りましょう。

 

消防署へ各種手続き

テナントを使用開始する7日前までに管轄の消防署へ『防火対象物使用開始届出書』を提出する必要があります。また、店舗の規模によって『防火管理者選任届』と『消防計画』も提出します。

店舗の内装工事をする場合は、工事開始の7日前までに『防火対象物工事等計画届出書』を提出する必要があります。内装業者にて手続きを代行する事がほとんどかと思いますが、自身で工事をする際は事前に管轄消防署へ相談へ行くようにしましょう。

ご参考までに、中央区を管轄する消防署は以下の通りです。

日本橋消防署
住所: 東京都中央区日本橋兜町14-2
電話番号: 03-3666-0119
管轄場所: 日本橋本石町一丁目、日本橋本石町二丁目、日本橋本石町三丁目、日本橋本石町四丁目、日本橋室町一丁目、日本橋室町二丁目、日本橋室町三丁目、日本橋室町四丁目、日本橋本町一丁目、日本橋本町二丁目、日本橋本町三丁目、日本橋本町四丁目、日本橋小舟町、日本橋小網町、日本橋人形町一丁目、日本橋人形町二丁目、日本橋人形町三丁目、日本橋小伝馬町、日本橋大伝馬町、日本橋堀留町一丁目、日本橋堀留町二丁目、日本橋富沢町、日本橋箱崎町、日本橋中洲、日本橋浜町一丁目、日本橋浜町二丁目、日本橋浜町三丁目、日本橋久松町、日本橋蛎殻町一丁目、日本橋蛎殻町二丁目、日本橋横山町、東日本橋一丁目、東日本橋二丁目、東日本橋三丁目、日本橋馬喰町一丁目、日本橋馬喰町二丁目、日本橋一丁目、日本橋二丁目、日本橋三丁目、八重洲一丁目、日本橋兜町、日本橋茅場町一丁目、日本橋茅場町二丁目、日本橋茅場町三丁目

京橋消防署
住所: 東京都中央区京橋3-14-1
電話番号: 03-3564-0119
管轄場所: 八重洲二丁目、京橋一丁目、京橋二丁目、京橋三丁目、新川一丁目、新川二丁目、八丁堀一丁目、八丁堀二丁目、八丁堀三丁目、八丁堀四丁目、湊一丁目、湊二丁目、湊三丁目、入船一丁目、入船二丁目、入船三丁目、新富一丁目、新富二丁目、銀座一丁目、銀座二丁目、銀座三丁目、銀座四丁目、銀座五丁目、銀座六丁目、銀座七丁目、銀座八丁目、築地一丁目、築地二丁目、築地三丁目、築地四丁目、築地五丁目、築地六丁目、築地七丁目、浜離宮庭園

臨港消防署
住所: 東京都中央区晴海5丁目8−20
電話番号: 03-3534-0119
管轄場所: 佃一丁目、佃二丁目、佃三丁目、月島一丁目、月島二丁目、月島三丁目、月島四丁目、勝どき一丁目、勝どき二丁目、勝どき三丁目、勝どき四丁目、勝どき五丁目、勝どき六丁目、豊海町、晴海一丁目、晴海二丁目、晴海三丁目、晴海四丁目、晴海五丁目

 

喫煙目的店の要件を確認する

新規店舗で店内を喫煙可能とするためには、『喫煙目的店』として営業をする必要があります。喫煙目的店について、詳しくはこちらのページをご覧ください。

 

 

以上が深夜酒類提供飲食店をオープンするまでの大まかな流れになります。当事務所ではお客様のニーズに合わせて図面のみの作成から代行手続きまで幅広く対応しており、数多くの実績がございます。手続きでお困りの際は、お気軽にお問い合わせください。
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