ガールズバーを営業するために深夜営業の許可を取りたいというご依頼も多数いただきます。
実際、ガールズバー営業をするうえで深夜営業の許可(正確には「届出」)を取れば問題ないのでしょうか。
ガールズバーと風営法について考えてみたいと思います。
風営法第1号許可(キャバクラなど)と深夜酒類提供飲食店営業の違い
風営法の1号許可とは
1号許可に該当するのは「キャバクラ」や「ホストクラブ」です。法律上の定義については、風営法2条1項1号に次のように記載されています。
キャバレー、待合、料理店、カフエーその他設備を設けて客の接待をして客に遊興又は飲食をさせる営業
「設備」「接待」「遊興」「飲食」という4つのワードが出てきます。それぞれのワードの意味を見ていきましょう。
「設備」 店舗等を構え、営業するための設備があることが1つめの条件になります。
「接待」 特定少数の客の近くにはべり談笑の相手となる、カラオケをデュエットする、一緒にダンスや遊技をすることなどが接待にあたります。
バーテンダーなどがお酒を作ってお客さんと世間話をする程度は接待ではないとされています。
「遊興」 営業者側の積極的な行為によって客に遊び興じさせることです。ショーなどを鑑賞するよう客に勧めたりする鑑賞型のサービスと、客にゲームなどを行わせる参加型のサービスが考えられます。
営業者側の積極的な行為がない場合、たとえば、単に客にカラオケ装置を使用させたり、ビリヤードなどの設備を客に自由に使用させるだけの行為は遊興には当たりません。
「飲食」 客に飲食させるためには保健所の許可が必要です。
深夜酒類提供飲食店営業とは
酒類を主として提供する飲食店を営業するために、まずは保健所の飲食店営業許可を受ける必要があります。この許可を受けると午前0時までは営業ができます。客に対して「遊興」させることもできます。
午前0時~午前6時の間に酒類を主とした営業をする場合は、深夜酒類提供飲食店営業の届出をする必要があります。この届出によって午前0時以降も営業が可能となりますが、客に対する「遊興」については午前0時以降はさせることはできません。
※午前0時以降に酒類を主に提供しつつ客に遊興させる営業をする場合は、「特定遊興飲食店営業」の許可を受ける必要があります。
また、風営法1号許可を取らない限りは「接待」行為をすることはできません。
風営法第1号営業と深夜酒類提供飲食店営業の比較
「1号営業」と「深酒営業」のできる事、できない事をまとめると次のようになります。
風営法第1号営業 | 深夜酒類提供飲食店営業 | |
午前0時以降の営業 | ×(※) | 〇 |
接待 | 〇 | × |
遊興(午前0時まで) | 〇 | 〇 |
飲食 | 〇 | 〇 |
※条例の定めにより、例外的に午前1時まで延長される地域もあります。
重要なのは「接待」についてです。深酒営業をするうえでは客に接待することはNGです。客に接待する場合は風営法の第1号許可を受ける必要があるのです。
接待の定義について、「バーテンダーなどがお酒を作って不特定多数のお客さんと世間話をする程度は接待ではない」とされているため、多くのガールズバーにおいてはバーテンダーである女の子がお客さんと世間話をするにとどめていると思います。
「特定の客の近くにはべり、しばらくの間談笑の相手となる」
「客と一緒にゲームやカラオケのデュエットなどをする」
といった行為は接待にあたる可能性が高いので注意しましょう。
まとめ
ガールズバーの営業のために必要な許可とは、
・接待をするのであれば「飲食店営業許可」+「風営法第1号許可」
・接待をしないのであれば「飲食店営業許可」さらに深夜営業する場合は「深夜酒類提供飲食店営業の届出」
となります。
深酒の届出をしてガールズバー営業をしているパターンが多いと思いますが、接待行為を行い無許可の風俗営業として摘発されると、2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金または両方が併科される可能性があります。
風営法における接待行為がどのようなものなのか、営業を始める前に、警察の運用基準などを読んでよく理解しておく必要があります。
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