繁華街・駅前での「呼び込み（キャッチ）」は、千葉県では原則NG。
県の迷惑防止条例に加え、千葉市・船橋市・柏市・市川市はさらに強い“上乗せ”を実施、松戸市は市全域で禁止を明記しています。本記事では、飲食店オーナー様が押さえるべきポイントを解説します。
※本記事は2025年8月現在の情報をもとに作成しています。条例や重点地区指定は随時変更されるため、最新の情報は各自治体の公式サイトをご確認ください。
最短結論（まずここだけ）
- 全国法（風営法）：執ような客引き（進路妨害・つきまとい等）は禁止。
- 千葉県迷惑防止条例：客引き・誘引・客待ちを包括規制。警察の中止命令→検挙が前提に。
- 主要市の上乗せ：
- 千葉市＝富士見・海浜幕張エリアで禁止区域指定。
- 船橋市＝船橋・西船橋・津田沼周辺で禁止、段階措置（勧告・公表・過料）。
- 柏市＝柏駅周辺の特定地区で禁止（行政指導・罰則）。
- 市川市＝特定地区で禁止（過料あり）。
- 松戸市＝市全域の公共の場所で客引き等を禁止。
法律の土台：風営法（全国共通）
風営法は、（特に接待飲食を含む）営業に関する執ような客引きを禁止。
典型例：進路をふさぐ／つきまとう／しつこい勧誘。一般飲食でも態様が悪質なら処罰対象になり得ます。
千葉県迷惑防止条例の要点（客引き・誘引・客待ち）
県条例は次の行為を明確に射程に入れます。
- 客引き：個別の通行人へ入店を迫る行為
- 誘引：相手を特定せず広く誘う行為（呼び込み・ビラ配布等）
- 客待ち：うろつく／立ち止まる等の“呼び込み準備”行為（複数名待機は特にリスク）
→ 警察の中止命令に従わないと検挙・罰則のリスク。
※「店の敷地内だからセーフ」は誤解。態様（妨害・執ようさ・待機実態）で評価されます。
主要自治体の“上乗せ”規制（千葉県内）
- 千葉市：中央区富士見地区／海浜幕張駅周辺を禁止区域として指定。区域内は客引き・客待ちが禁止。
- 船橋市：船橋駅・西船橋駅・津田沼駅周辺で禁止。**指導→勧告→公表→過料（5万円以下）**の段階措置。
- 柏市：柏駅周辺の特定地区で禁止。行政指導・罰則の枠組み。
- 市川市：特定地区で禁止し過料を規定。※相手を特定しない受動的配布は直ちに該当しない旨の説明あり（ただし態様次第）。
- 松戸市：条例で市全域の公共の場所における客引き等を禁止。指導・勧告・立入等の運用も整備。
習志野・浦安・八千代などは県条例をベースに警察・自治体が巡回。出店前に区域指定・周知資料を要確認。
やめるべき行為は
- 店前／駅前／商店街導線での声かけ・同伴歩行・値段交渉
- 複数名での待機→同時声かけ（＝客待ち）
- 歩道にはみ出す大型スタンド看板・拡声器での呼び込み（他法令にも抵触しやすい）
- 外部委託のキャッチ要員（使用者責任を問われやすい）
まとめ
- 千葉県は県条例で「客引き・誘引・客待ち」を包括規制。
- 主要市は区域指定・過料・公表など上乗せで厳格運用。
- “店外で声をかけない”の徹底が必要。
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